海外移住ブログ|ベトナム移住体験|地元交流と食文化


「ベトナムで、日々の幸せに気づけた。そう感じさせてくれた国が、ベトナムです。」
そう穏やかに語ってくれたのは、現在68歳で、ベトナム北部のハイフォン市でベトナム人の奥様とお子さんと暮らす髙橋 光弥さん。
日本で建築電気設備の仕事を続けたのち、アメリカ、メキシコ、そしてベトナムへ。気が付けば、海外でのキャリアが人生の大きな軌道をつくっていたといいます。
今回のインタビューでは、
「ベトナムへ来た理由」「ハイフォンでのリアルな生活」「ベトナム人との結婚」「干物ビジネスの挑戦」
といったテーマを中心に、髙橋さんの“ハートフルなベトナム生活ストーリー”をお届けします。
✈️海外で人生を変えた|ハイフォン移住のきっかけ
髙橋さんが最初に海外へ出たのは、アメリカとメキシコでの仕事が決まったとき。当時、日本では建築電気設備の現場で働く毎日。駅近くのアパートを借り、満員電車に揺られて通勤する日々は、心も身体も疲弊していったと話します。
「帰宅はいつも遅いし、職場の人間関係にも疲れを感じていました。情けない話だけど、このままじゃダメだって思ったんです。そんなときに“海外でも同じ仕事がある”と知って、一気に道が開けました」
海外に行く不安はまったくなかったのか?
そう尋ねると、髙橋さんは少し笑って答えてくれました。
「迷いは少しだけ。でも、それ以上に“自分を変えたい”“キャリアを積みたい”という気持ちのほうが大きかったですね」
アメリカ、メキシコを経て、次の赴任先として選んだのがベトナム。ハノイでの仕事を経て、現在のハイフォンで生活の基盤が整い、“ここで暮らそう”と決めたといいます。



☕ハイフォンの日常|コーヒーとフォーから始まる朝
ベトナムでの朝は早い。髙橋さんは毎日5時半に起床し、自宅でコーヒーを飲みながらニュースをチェックすることから一日が始まります。
「妻が子どもを学校に送るのを見届けたら、家の近くのローカル食堂でフォーガー(鶏肉のフォー)を食べるのが日課ですね。旅行はあまりしなくて、家族と近所のレストランに行ったり、喫茶店で過ごすくらいです」
ハイフォンで気に入っている生活習慣を聞くと、返ってきたのは“日本と同じ習慣”でした。
「朝起きてコーヒーを飲みながらニュースを見る。これは日本でもしていたことだから変わりませんね」
しかし、生活の中にはベトナムならではの文化にも日々触れるといいます。



🤝ご近所付き合いは毎日がイベント|地元に溶け込む日本人として
髙橋さんの家には毎日のように近所の方が遊びに来るのだとか。
ハイフォンは日本人がまだ少ない地域で、“日本人が住んでいる”というだけでちょっとした話題になるのだといいます。
「最初は紹介してもらっただけだったんですが、“日本人が住んでいる”と広まってからは、皆さん気さくに声を掛けてくれるようになりました。片言の日本語であいさつしてくれる人も多いですよ」
特に印象的なのは、言葉が通じなくても“絵で説明してくれる優しさ”。
「言葉が伝わらなくても、おじさんやおばさんが絵を描いて説明してくれるんです。あれは本当に嬉しかったですね」
文化の違いで驚いた出来事を聞くと、即答でこう教えてくれました。
「食事のときに床に大きなお盆を置いて、そこに料理を全部並べるんです。今はダイニングテーブルでご飯を食べていますが、親戚の集まりだと今でも床で胡座(あぐら)をかいて食事ですよ。日本ではそのような文化が無いので、日本人なら驚くと思います。あと、声がとにかく大きい(笑)1階から5階に向かって普通に話しかけています」
その話を聞くだけで、ベトナムのにぎやかさと温かさが浮かんでくるようです。

🌊ハイフォンの魅力|ゆるやかな気候と海の恵み
ハイフォンで感じる魅力を尋ねると、まず返ってきたのが“気候の過ごしやすさ”。
「冬は日本ほど寒くないし、1年中ほぼ半袖半ズボンで過ごせる。夏は暑いけど、それ以外は快適ですね」
旅行者におすすめのスポットを聞くと、名前が挙がったのは カットバ島(Cát Bà)。
「海、森、洞窟、古い漁村文化が調和したリゾート地で、ユネスコの生物圏保護区にも指定されています。ハイフォンからなら車で1時間ほど。海水浴をして、帰りに海鮮をたらふく食べて帰るのが最高ですよ」
ハイフォンのローカル料理について語るときの髙橋さんは、とても楽しそうでした。
「鶏の丸焼きの専門店があって、そこが本当に美味しいんですよ。満席なので予約必須。お腹いっぱい食べても安い。日本じゃ考えられません」



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🐟68歳からの挑戦|ベトナムで始めた干物ビジネス
「仕事がしたい」という気持ちが強かった髙橋さん。しかし、シニア世代の就労は簡単ではありません。
「仕事を探したけど見つからない。なら、副業でも何かないかと探していたときに、日本のテレビ番組で干物屋の特集を見たんです。妻が“ベトナムでもできるよ”と言ってくれたのがきっかけです」
魚の仕入れは、奥様の友人である漁師さんから。
「前日にどんな魚が取れるか聞いて、翌日に受け取りに行きます。ベトナムは白身魚が多いですね。正直、今でも魚の名前はほとんど分からないので、写真で指差して確認しています(笑)」
日本式の干物に、ベトナム人が好きな“少しスパイシーな味付け”を加えたアレンジが喜ばれているようです。
まだ始めたばかりで苦労は多いものの、少しずつファンが増えてきて、ホーチミンなど遠方からのオーダーもあるとのことです。
「まだ副業ですが、干物がベトナムでどこまで受け入れられるかを見ながら、少しずつ広げたいと思っています」

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💛海外で暮らして気づいたこと|支えてくれる人の大切さ
68歳で海外生活をする髙橋さん。実際に住んでみて感じるのは「家族の存在の大きさ」だといいます。
「書類手続きや法務省での手続きなど、本当に妻がよく助けてくれています。困ったときに支えてくれる人がいるって、ありがたいですね」
ベトナム移住を考えている日本人へのアドバイスを尋ねると、穏やかな優しさの中に、ふと真剣さがのぞく表情に変わりました。
「観光と定住は違うと思います。定住にはビザを取ったり、住む場所を決めたりと色々プロセスがあるので、しっかりと準備して来るのが大切です」
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✨これからのこと|“干物”と“ソーラー発電”の夢
「特別な楽しみはないよ」と言いつつも、実際には新しい夢があるようです。
「干物販売をもっと広げたい。あと、ハイフォンは停電が多いので、自家用ソーラーシステムを作るのが目標ですね。資金を貯めてチャレンジしたいです」
シニアになっても、人生の楽しみは増え続ける。
髙橋さんの言葉には、そんな前向きさが詰まっていました。
ベトナムは、第二の人生を温かく迎えてくれる国。
日本で疲れた日々を過ごし、海外で自分を変えたいと願った髙橋さん。
ハイフォンの地で家族と暮らし、地域に溶け込み、ビジネスを始め、今も前向きに未来を描いています。
ベトナムでの生活は、確かに楽なことばかりではありません。
しかし、人の温かさ、穏やかな気候、ローカルの暮らし、そして家族の支え。
さまざまな要素が混ざり合って、髙橋さんにとって“心の落ち着く場所”になったのだと感じました。
干物専門店 Vân Hải Phòng
電話/Zalo:0827 31 28 58(日本語)
電話/Zalo:0822 15 33 88(ベトナム語)
*ハイフォン市内は少量でも配達可能。
*その他の地域は冷凍で配送可能。量についてはご相談ください。

このインタビューは、現地で活躍する日本人のリアルな声を通じて、ベトナムでの暮らしや働き方を身近に感じてもらうことを目的としています。
ベトナムLIFEな人たち
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取材日 2025年11月29日
【執筆・撮影】岡部 祐樹|当サイトStep Jobs代表
ホーチミン在住10年以上。
ベトナムで働く日本人やベトナム人に向けた人材コンサルティング会社「Step Jobs」を経営。
現地で見つけたリアルな暮らしや街の魅力をスナップコラムで発信しています。
当ホームページではベトナムでの日本人向けのお仕事の掲載もしております。
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